五藤光学,科学博物館の全天球映像システムを一新

五藤光学研究所は,国立科学博物館内のシアター36〇(さんろくまる)に納入されている「全天球映像システム」の設備改修を行なった(ニュースリリース)。

2006年以来の大規模改修で,より高精細な映像を投映できる設備に一新するとともに,新たに深海をテーマにしたオリジナル番組「深海-潜水艇が照らす漆黒のフロンティア-」を制作した。なお,「シアター36◯」は,「イセ食品 THEATER36◯」と名称を変更し,2019年3月19日より一般公開する。

シアター36〇は,2006年に国立科学博物館内に「愛・地球博」長久手日本館の「地球の部屋」から移設され,これまでに約580万人が観覧している「全球型映像施設」。全天球映像システムは,地球の100万分の1に当たる直径12.8mの全球型スクリーン全面に,360度の映像を映し出し,シアターの中心を貫通するガラス張りのブリッジ上から映像を観覧する映像装置で,映像のつなぎ目やブリッジの影を一切出さない弊社独自技術の投映方法により,独特な浮遊感が味わえるという。

今回の改修では,同社開発の「バーチャリウムX」をベースにした映像システムに更新し,従来より高解像度のプロジェクターを12台配置することで,全天約6K相当(従来比1.5倍の解像度)の映像投映を実現。光源にレーザーを用いたことにより,色の再現性が高まり,360度全球に渡り明るさも均一化された高精細映像を投映する。

また,音響機器なども一新し,迫力あるサウンドとともに臨場感あふれる映像を体感できる。さらに,英中韓の3か国語の携帯型の受信設備の導入によって,海外からの来館者も楽しめるという。

改修に合わせ,オリジナル番組「深海-潜水艇が照らす漆黒のフロンティア-」を新たに制作。海洋研究開発機構(JAMSTEC)の協力および映像提供のもと,深海の様子を克明に全球型映像として描き出している。高解像度かつ明るくなった映像装置により,これまで表現できなかった暗い深海の様子をまるで潜水艇に乗って訪ねているかのような臨場感を味わうことができるとしている。

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