国土交通省が,革新的河川管理プロジェクト(第1弾)として,平成28年度より民間企業と進めてきた「陸上・水中レーザードローン」の開発が完了した(ニュースリリース)。
従来の測量や点検等の結果に加え,レーザー計測などによる3次元データの活用により,河川における土砂堆積状況の変化を面的・定量的に把握するなど,維持管理の高度化・高精度化が求められている。
3次元データによる計測にあたっては,これまで航空機に搭載したグリーンレーザーによるレーザー測量システムで計測していたが,今回の開発では,大幅な小型化・軽量化により,ドローンへの搭載が可能となった。
これにより,洪水による被災箇所など限定的な範囲を迅速かつ効率的な3次元データによる計測が可能となり,維持管理の高度化・高精度化が図られる。また,持ち運びが容易となり,被災地域への応援などでも効果を発揮するという。
国土交通省は,今回の開発は陸上・水中を問わず迅速に3次元データによる計測が可能とし,今後は順次,各地方整備局等において実装を進めていくとしている。
このプロジェクトは,現場ニーズに基づいた要求水準を明示し,官主導オープンイノベーションにより企業間の協働を促進するもの。開発した機器の公募時の技術仕様への適合状況等については,国土交通省ホームページへ。