独Baslerは,「ace U」「ace L」の一部モデルに「ビネッティング補正」機能を新たに搭載した(製品ページ)。
画像処理を行なう際,画像の中心部から周辺部に向かって明るさが低下する現象として口径食がある。これは,センサーサイズに対してレンズのイメージサークルが小さい場合に発生する不具合で,画質に大きく影響し,特に画像の周囲が暗くぼやけてしまうため,細かい検査が困難になる。多くの場合,2/3インチから1インチの大型レンズに取り替えることで口径食を解決できるが,コストが増大してしまう。
今回搭載されたビネッティング補正機能があれば,独自の手法でこのような不具合を補正し,レンズの交換にかかるコストを削減できるという。この機能では,カメラのキャリブレーションを1回実施するだけで,撮影時にカメラ内に保存した補正値を自動的に適用し,フレームレートや画質への影響を抑える。
そのため,1.1インチのソニー製「IMX304センサー」や「IMX253センサー」と1インチレンズを組み合わせた場合でも口径食が発生しないため,イメージサークルの大きいレンズに取り替える必要がなくなるという。ビネッティング補正機能は,「ace U」「ace L」の一部のGigE対応モデルとUSB 3.0対応モデルで使用できるとしている。