リコーインダストリアルソリューションズは,ルクセンブルクの車載電子センサー大手,IEE S.A.との戦略的協業を開始したと発表した(ニュースリリース)。
自動運転技術の進展とともに,ドライバーとクルマの関係は大きな変化を迎えている。従来,運転に関する全責任を負う存在であったドライバーは,自動運転システムの高度化とともに,部分的な責任を担う存在になる。
さらに,レベル5の完全自動運転においては,システムが全ての動的運転タスクを担う存在になる。それに伴い,ドライバーを含む乗員の車内での位置,姿勢の自由度が増し,車内状況をより正確にモニタリング/センシングするニーズが生まれている。
IEEは,これらのニーズに対して,世界トップシェアを誇るシートセンサーをはじめ,ハンズオフディテクションセンサーなどの先進的なセンサーソリューションの量産実績がある。一方,リコーインダストリアルソリューションズは,光学設計技術,各種キャリブレーション技術,リアルタイム視差補正技術などの独自技術の活用により世界最小ADAS用車載ステレオカメラを量産している。
これらの強みを融合させた両社協業の成果として,車室内センシング用小型ステレオカメラを共同開発した。7cm(幅)×2cm(高さ)×4.4cm(奥行)の小型筐体で,車室内の3Dデータを取得することにより,安全性,快適性などの機能の実現に貢献するという。
両社は今後,より安全で快適なクルマの実現に貢献する先進的でユニークな製品を生み出すための活動を加速させていくとしている。