ウシオ,出力160mWのブロードバンドLEDを開発

ウシオ電機子会社のウシオオプトセミコンダクターは,可視光から近赤外光を含む波長400~1000nmの広帯域で発光する,世界最高出力160mWのブロードバンドLEDを開発したと発表した(ニュースリリース)。

2018年12月1日より,同社LEDブランド「epitex series(エピテックスシリーズ)」における新ラインナップ「Spectro Series(スペクトロシリーズ)」として,サンプル出荷を開始している。

近赤外光は物質により吸収特性が異なるため,その性質を利用して糖度や血中酸素飽和度など,物質の種類と量を測定する方法として,食品分野や医療分野などで広く採用されており,近年では携帯可能な食品センサーをはじめ,測定機器の小型化が求められている。

また,可視域から波長1000nm程度の近赤外領域の光源は,CMOS等のシリコン受光センサーの感度領域とほぼ一致することから,光源と受光センサーを組みわせ,ペットボトルなどの材質や色を選別する選別機への適応も期待されている。

しかし,現状の近赤外LEDは,1つの素子から1つの波長しか得られず,1台の測定機器で異なる物質を測定するためには,複数素子を搭載する必要があり小型化が困難だった。さらに,近年開発が進んでいる近赤外光を含む広帯域発光LEDでは出力が弱いため十分な光量が得られず,測定が困難という課題もあった。

高出力で広帯域発光が可能なハロゲンランプは,光源が大きくかつ光により周辺部材が加熱されるため,放熱冶具が必要となり,光源部の小型化が難しく,LEDと比較し短寿命のため交換頻度が少なくない。

これに対し同社は,赤外領域のLED開発・製造を得意としており,可視域から近赤外域において連続したスペクトルを持つ蛍光体を用いたLEDのうち,世界最高となる160mWの出力を実現した。

これにより,個人で食品中の糖分・脂肪分などの含有量を測定することのできる機器の開発や,農作物やプラスチック製品の素材や色彩,混入異物などを分別する選別機の高性能化が期待されるとする。

なお,この製品は,顧客の要望(出力・配光・光源サイズ)に応じて,様々なパッケージからChip on Boardまで,多様な形態での提供が可能だとしている。

キーワード:

関連記事

  • 日亜化学工業「NVSU434A」シリーズ

    日亜化学、効率2倍・出力3倍の高性能UV-LEDを開発 300nm帯の製品群を拡充

    日亜化学工業は、300nm帯の高効率・高出力UV-LED「NVSU434A」シリーズを開発し、2027年1月に発売する予定だ。ピーク波長308nmと330nmの製品では、従来製品比で約2倍の発光効率と約3倍の光出力を実現…

    2026.10.21
  • 電通大と日亜化学、全固体電池向け軽量固体電解質を開発

    電気通信大学・教授の中村淳氏と日亜化学工業の市川諒英氏らの共同研究グループは、軽元素を主体とした新しい固体電解質材料「RbLi(Li₃SiO₄)₂」を合成し、そのリチウムイオン伝導特性と伝導機構を解明した(ニュースリリー…

    2026.10.16
  • 日亜化学、植物育成用LEDで園芸売り場の商品ロス削減・売上増を確認 

    日亜化学工業は、植物育成用LED「Hortisolis™」を搭載した照明を園芸売り場に設置して実証試験を行ない、植物の廃棄削減と売上向上を確認した(ニュースリリース)。 小売店の園芸売り場では、自然光が十分に得られないこ…

    2026.10.08
  • 【解説】半導体を支える「光」 熊本県立大の新学部から見る半導体とフォトニクスの接点

     熊本県立大学は2026年9月1日、文部科学大臣から「半導体学部半導体学科」の設置認可を受けた(ニュースリリース)。2027年4月に開設し、1学年60人、教員16人体制で半導体分野の人材育成に取り組む。  「半導体学部」…

    2026.09.23
  • サンセントジャパン、世界で展開するLED車載照明ブランド「SEALIGHT」が日本市場へ参入

    自動車関連パーツ類を手掛けるサンセントジャパンは、自動車用LED照明を中心に展開するグローバルブランド「SEALIGHT」の日本作業本格参入を発表した(ニュースリリース)。 近年、日本では夜間走行時の安全性への意識が高ま…

    2026.07.28

新着ニュース

人気記事

編集部おすすめ

  • オプトキャリア