パナソニックと千葉工業大学は,最先端の人工知能(AI)技術,自動操縦技術およびロボット技術を搭載し,高度な知能化白物家電へと進化させた次世代ロボット掃除機のコンセプトモデルを共同開発した(ニュースリリース)。
世界初となる「AI 床センサ」を搭載し,先端AI技術のディープラーニングを用いて,複数のレーザー距離センサの信号から床面上の物体を認識。ラグなどを検出すると,段差に応じて自動的に本体を持ち上げて乗り越え,つまずかずスムーズに走行を続ける。
千葉工大 未来ロボット技術研究センター(fuRo)が開発し、すでに様々な分野で活用されている高速空間認識技術「ScanSLAM」と,360 °レーザーセンサシステムを採用し,部屋の形状のみならず,室内で動く人も検出。ロボットの全周囲にある動・静物体を認識して,瞬時に自分と相手の位置を把握する知能を備えている。
「ScanSLAM」による正確な位置情報の把握と,自動車にも使用されている最先端の自動操縦技術の組み合わせにより,タブレット端末で掃除スポットを遠隔で指示したり,人と協調して掃除することも可能。確実に充電台に戻ることができることに加え,ロボット技術により,充電台にドッキングした本体を,電動で縦置き状態に吊り上げる機能も実現している。
コンセプトモデルのデザインは,世界的なプロダクトデザイナーの山中俊治氏が,同社のデザイナーと共同で創作。デザインとエンジニアリングの双方でオープンイノベーションを推進したこともこの開発プロセスの特長だという。今後,さらに実証実験を重ね,商品化につなげていくとしている。