オムロン オートモーティブエレクトロニクスは,前方長距離用の3D-LiDARを開発したと発表した(ニュースリリース)。
これは昨年10月に発表した周辺短距離用3D-LiDARの特長である,垂直方向の高解像度を同等レベルで維持しながら,約2倍の検知距離150m以上(リフレクタの場合。車両ボディの場合100m)を実現したというもの。
さらに,前方長距離での検知性能を高めるために,視野中央エリアの水平解像度を2倍にした。これにより,高速での自動走行時に必要となる遠方障害物(四輪車,二輪車,歩行者など)はもちろん,路面上の低背障害物(縁石,落下物など),路面形状(傾き,凹凸など)を把握する能力を高めた。種別判定精度は周辺短距離用と同等だという。
また,この3D-LiDARは,製品サイズ,光学部品を除く内部機構,および大部分のソフトウェアを周辺短距離用の3D-LiDARと共通化した。そのため,自動運転車(AD車)や先進運転支援システム車(ADAS車)のアプリケーションに応じて,3D-LiDARの搭載数・搭載場所を効率的に検討することができるという。
同社の3D-LiDARは,自動運転に不可欠な車両前方および車両全周囲の様々な路面や障害物を,広い視野角(水平140°×垂直14.4°)と高解像度(水平140/280×垂直28ピクセル)で検知することできるとしている。