三菱電機は,板金レーザー加工自動化システムを構成する仕分け装置の開発・製造・販売会社であるスイスのASTES4 SA(ASTES4)の全株式を取得し,完全子会社化したと発表した(ニュースリリース)。
板金レーザー加工は,生産現場での人手不足やファイバーレーザー加工機による生産量の増加を背景に,板金レーザー加工の前後工程を含めた自動化による生産性の大幅な向上が求められている。板金レーザー加工の工程は,「素材の供給」,「レーザー切断」,「切断後の素材の搬出」,「搬出された素材から加工済み部品の取り出しと仕分け」から構成されるが,三菱電機では,レーザー切断後の仕分け作業を省人化するための自動仕分け装置の需要がグローバルで急速に増加すると見込んでいる。
ASTES4は,独自の特許技術により多種多様な素材にフレキシブルに対応し,且つ素材の搬入・搬出機能も備えた自動仕分け装置を保有するとともに,板金レーザー加工自動化システム全体を取りまとめる高いシステムエンジニアリング力も有している。
今回の買収により,ASTES4が保有する素材の自動搬入・搬出システムに加え,自動仕分け装置をラインアップすることで板金レーザー加工自動化システムを強化しする。同社の板金レーザー加工機にASTES4の自動仕分け装置を組み合わせた高付加価値な板金レーザー加工自動化システムをグローバルに提案・販売し,板金レーザー事業の売上拡大を図るとしている。