浜松ホトニクスは,光半導体モジュール製品の売上拡大に対応するため,本社工場に新たに新棟を建設する(ニュースリリース)。
同社は,医療,科学計測,自動車などのさまざまな分野に光半導体素子,および光半導体素子に回路や光学部品,ソフトウェアなどを組み合わせた光半導体モジュール製品を供給している。
近年,顧客が容易に自社製品へ組み込むことができる光半導体モジュール製品への要求が高まっており,医療機器向けのMPPC®(Multi-Pixel Photon Counter)モジュールをはじめ,産業機器向けのミニ分光器やオプティクスモジュール,自動車向けの光半導体モジュール製品などの売上拡大が見込まれているという。
新棟では,本社工場内に分散していた光半導体モジュール製品の開発部署を集約するとともに生産スペースを集約し拡張することで,光半導体モジュール製品の開発の迅速化と生産能力の拡充を図る。
また,製品倉庫および出荷機能を新棟に移転し,受注,調達,倉庫,出荷までの物流機能を本社工場に集約することで,業務の効率化,情報の共有化を図り顧客対応の迅速化を進める。
さらに,新棟への部署集約により発生した既存棟の空きスペースは,イメージセンサなどの光半導体素子の生産工程として利用することで,生産能力の増強を図る。
新棟は,事業継続計画に基づく地震対策や防水扉などの水害対策を取り入れることで災害対策を強化するとともに,LED照明や断熱構造および太陽光パネルの設置などの環境対策も取り入れた設計となっている。新棟の総工費は約28億円,生産能力は約100億円(売上高換算)としている。地鎮祭は6月26日に執り行ない,2019年7月に竣工の予定。