紫光技研は,独自技術のプラズマ方式水銀フリー深紫外線面光源「UV-SHiPLA」(シプラ)の発光強度を従来比4倍と大幅に向上させる新技術を開発した(ニュースリリース)。この開発技術とサンプル品を,4月25日~27日にパシフィコ横浜にて開催される展示会「OPIE’18」で展示する。
紫外線光源の水銀フリー化(2020年~ 水銀に関する水俣条約施行)が求められる中で,深紫外領域においてはLED等の技術では短波長化するほど発光効率が低下し放熱が困難になる等の課題があり,新方式の開発が望まれていた。同社はプラズマ技術に支えられたUV-LAFi技術で,これらの課題を解決できる,水銀フリーの高性能面光源の開発に成功した。
発光材料や発光素子の内部組成などデバイスの改良によって発光効率を2倍に高め,さらに独自の新駆動回路による2倍の高出力化と併せることで,同社従来型面光源に比べ4倍の高出力化を達成した。薄型軽量で曲面照射が可能なフレキシビリティ,大面積で均一な面照射などの特長と合わせて,深紫外での応用範囲を飛躍的に拡大した。
殺菌・分解・消臭応用向けの広帯域UVC面光源では,標準サイズの8×6cm面光源で最大750mW(15mW/cm2)を達成。これを照射効率の高い円筒内照型の流水殺菌モジュールに適用すれば,既存水銀ランプ代替も可能な高い殺菌・水処理能力が得られる。
また,医療(皮膚治療)向けの超狭帯域UVB面光源では,5×5cm面光源で最大250mW(10mW/cm2)を達成しており,小型軽量なハンディ皮膚治療器を実現できるとしている。