ショット,薄板ガラスへの精密加工技術を開発

独ショットは,ガラスウエハーおよび薄板ガラスに精度の高い孔開け加工を実現する加工技術を開発したと発表した(ニュースリリース)。

今日の製造工程では,薄いウエハーの微細な孔開け加工に従来の機械加工技術を使っている。しかし,この方法では十分な精度を確保することができない。その結果,製造過程でアライメント不良が生じ,孔加工部の損傷が起こる。今回同社は,この課題を解決すべく,薄いガラスウエハーにあらかじめ精度の高い孔開け加工を施す新しい技術「FLEXINITYTM」を開発した。

この技術を用いて製品群は,ガラスウエハーや薄板ガラスに設計の自由度を提供し,電子機器のさらなる小型化をもたらすとしている。孔開け加工済みガラスウエハーは,4インチから12インチのサイズ,0.1mmから3mmの厚さに対応する。最小孔開け半径は150μmで,公差は±25μm以下。具体的な加工技術は企業秘密として公開していない。

この製品群に使われている技術は,非常に狭い公差と精確さを実現している。孔開け加工済みガラスウエハーは,ホウケイ酸ガラス(MEMpax,D263製品群,TEMPAX Float)や無アルカリガラス(AF 32 eco)など,さまざまなガラスで提供される。

この製品群は,2019年にグローバル市場に向けて量産化の予定。日本市場では,2018年の初めにプロトタイプの供給を開始する予定としている。

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