近大,イメージセンサで光の飛翔を初めて撮影

近畿大学は世界で初めて,イメージセンサを用いて飛翔する光の連続撮影に成功した(ニュースリリース)。

同大は,科学技術振興機構のA-STEP事業の支援を受け,立命館大学,アストロデザインと協力して,1億枚/秒の時間分解能(10ナノ秒)で連続10枚撮影できる超高速高感度カメラを開発した。イメージセンサを使ったカメラとしては世界で初めて光の飛翔の連続撮影に成功した。

このカメラは,裏面照射により超高速撮影に必要な高い感度と,60万画素という超高速カメラとしては高い空間分解能を実現した。図は,10ナノ秒ごとに撮影された,飛翔する光の10枚の連続画像の内の3枚を示している。

同大は平成3年(1991年)に,4,500枚/秒のビデオカメラを,平成13年(2001年)には100万枚/秒のビデオカメラを開発するなど,ビデオカメラの撮影速度の世界記録を塗り替えてきた。

光の飛翔の撮影は多くの科学者が興味を持ち,特殊技術による撮影例はあったが,イメージセンサを用いたカメラで連続撮影された例はなかった。イメージセンサを用いたカメラは,他の撮影技術に比べて格段に利便性が高く,今後の科学技術の発展に貢献することが期待される。

この技術は今後,自動運転のための距離センサーや,蛍光の減衰特性を用いた細胞観察技術等のセンサー等の科学技術の発展への貢献が期待されるものだとしている。

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