日本板硝子は,CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)技術により,オンライン(ガラス製造工程)で薄板ガラス(厚み0.7㎜)上に,透明な導電性金属酸化物薄膜を製膜する事に成功した(ニュースリリース)。
透明導電膜付ガラスは,太陽電池用をはじめ,建築用,車両用,医療用,各種電子デバイス用への普及が進み,更なる応用の可能性も広がっている。これら用途のニーズに対応するために,ガラスの薄板化,軽量化とともに,耐久性,耐薬品性のある透明導電膜の開発が求められていた。
同社は,オンラインで金属酸化物膜を製膜できるCVD設備を導入し,生産,開発を行なってきたが,今回,超薄板ガラス上に透明導電膜を成膜する事に成功した。CVD技術により製膜する透明導電膜は,耐久性,耐薬品性にも優れており,課題も克服できたとするほか,この0.7㎜透明導電膜付ガラス「NSG TEC™」は,オンラインCVDで生産可能な世界最薄の透明導電膜付ガラスだとしている。
今後,この製品が各種材料として採用されるよう,提案を進めるとともに,実用化に向けた準備を進めていくとしている。