オン・セミコンダクターは,従来の35mm光学フォーマットを用いた新しい43メガピクセル(MP)解像度の電荷結合素子(CCD)イメージセンサー「KAI-43140」を発売する(ニュースリリース)。サンプル提供を開始しており,量産は2018年第3四半期前半を予定している。
この製品は,高解像度(HD)および超高解像度(UHD)のフラットパネル・ディスプレーの最終ライン検査や航空写真など,超高解像度の画像キャプチャと優れた画像均一性の両方が求められるアプリケーションに適している。セラミックPGAパッケージで提供され,モノクロ,ベイヤーカラー,およびスパースカラーが用意されている。
新しい4.5μmインターライン転送型CCD(ITCCD)ピクセルを使用することにより,従来の5.5μm設計と比較して,画像の性能を維持したまま,解像度を50%増加させると同時に,電子式「グローバル」シャッターを備えており,柔軟な1,2,または4個の出力読み出しアーキテクチャを使用することにより,最大4fpsのフル解像度フレームレートをサポートしている。
広範な露光時間にわたり,高品質で均一性の高い画像をキャプチャすることで超高解像度を実現する。この組み合わせは,ディスプレーそのものの解像度の増加とともに,検査システムの解像度の要求が高まるフラットパネルの検査などに適している。また,監視および航空写真システムでのより詳細な画像のキャプチャ,あるいは,高所での画像収集時間の短縮や低コストのキャプチャが可能。
多くの産業用イメージング・アプリケーションでは,解像度の増加を必要としながら画像均一性が求められているが,この製品により画質を犠牲にすることなく,高解像度の画像キャプチャの限界を押し上げることができるとしている。
この製品は,採用実績が多い同社イメージセンサーと同じパッケージとピン定義を共有しており,電気的な変更を最小限に抑えて既存のカメラ設計に組む込むことができるため,既存のカメラおよびレンズとの継続性を維持しながら,新しいデバイスの市場投入時間を短縮できる。
また,同社ではこの製品を含む同社イメージセンサーを組み込んだカメラ設計を支援するために,静止画および動画のキャプチャ,関心領域(ROI)の読み出し,およびピクセルビニングを含む完全な評価をサポートするキットを提供している。