三技協,大容量可視光通信システムを製品化

三技協は,LEDの光を使った大容量無線通信システム「LED Backhaul®」を6月30日に発売すると発表した(ニュースリリース)。価格は120万円(1セット)。

この製品は,4K8K映像伝送や移動設置に適した,電波を使わない通信システム。通信速度は,100m/500Mb/s,通信遅延は通常0.5msec未満と,平昌オリンピック4K中継の推奨速度20Mb/sを大きく上回る通信速度で送受信ができる。また,コンパクトな設計で設置も簡単なため,外へ持ち出し屋外イベントで使用したり,工場内で頻繁に組み替えたりするなど,高い可動性が諦めていた無線環境を現実する。

LEDの光で通信するため,工場や病院など電波が使えない場所で高速無線が使えるようになる。さらに,街中に交錯する電波の干渉を受けずに安定したネットワーク環境が整う。2つの機器を向かい合わせて送受信を完成させるため外部からの侵入が極めて難しく,傍受や盗聴の心配が不要な,安全性の高い無線環境を確立できる。

同社は今回,欧州最大の応用研究機関である独Fraunhofer HHIと提携し,LED光による高速無線通信の共同開発を進め,実用化に至った。今後,この製品はFraunhofer HHIの国際標準化活動により,IEEE 802.15.13とITU-T G.vlcにて規格化される予定だとしている。

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