トリナ・ソーラー,c-Si太陽電池で変換効率25.04%を達成

トリナ・ソーラーは,開放電圧715.6mVの大面積(243.18cm2)n型単結晶シリコン(c-Si)裏面電極型(IBC)太陽電池セルで,実効変換効率25.04%の新記録を達成したと発表した(ニュースリリース)。

IBC太陽電池セルは複雑な工程で生産されるが,今日量産されているc-Si太陽電池セルの中で最も高効率なもの。今回記録を更新したn型単結晶シリコン太陽電池は,従来の大面積のn型Cz基板上に,低コストな量産化に優れたIBCプロセス,つまり,従来より用いられてきたチューブ拡散技術と電極の印刷技術により形成された。

6インチサイズ(大面積)の太陽電池は,日本電気安全環境技術研究所(JET)によって測定され,実効変換効率25.04%と認定された。測定は,243.18cm2の全面積を対象として行なわれた。

チャンピオンセルには次のような特長がある。
・開放電圧)(Voc)715.6mV
・短絡電流密度(Jsc)42.27mA/cm2
・曲線因子(FF)82.81%

25%を超える変換効率を持つこのセルは,中国で最初の単接合c-Si太陽電池であることが実証されており,また,6インチの大面積のc-Si基板を用いた最高効率のc-Si単接合太陽電池であることも実証されているとしている。

その他関連ニュース

  • 広島大ら,OPV変換効率を向上するπ電子系骨格開発 2024年11月20日
  • 産総研,CIS型薄膜太陽電池の光電変換効率を向上 2024年11月13日
  • 産総研,ペロブスカイトPV自動作製システムを開発 2024年10月03日
  • 阪大ら,緑色光を発電に用いる有機太陽電池を開発 2024年08月29日
  • 【解説】機械学習×ロボットが,研究者を単純労働から解放する 2024年08月19日
  • PXPら,曲がる太陽電池で研究開発プロジェクト採択 2024年07月16日
  • NIFSら,ナノ秒紫外レーザーでPVにナノ構造を形成 2024年07月11日
  • 東京都港湾局と東芝,ペロブスカイト太陽電池を検証 2024年07月01日