オハラは,LAH領域で最も小さいdn/dTを有する高屈折率光学ガラス「S-LAH63Q」を発売した(ニュースリリース)。
車載カメラ用レンズの光学系は固定焦点が一般的だが,車が使用される環境は零下(寒冷地)~50℃以上(真夏の車内)と温度変化が大きく,温度変化による屈折率変動(温度ドリフト)を考慮した光学設計が必要となる。
LAH系の硝材は一般的に正に大きいdn/dTを有しているが,dn/dTがゼロに近いこの製品を使用することで,温度ドリフトを効率的に補正することが期待できる。また,この硝材は車載カメラ用レンズはもちろん,プロジェクターや写真用交換レンズなど様々な用途で使用できるという。
製品の特長は以下の通り。
・LAH領域で最もdn/dTが小さい:dn/dT(Dline 40℃~60℃)1.6
・S-LAH63と同等のnd,νd :同等のnd,νdのガラスでdn/dTが異なる硝材が選択可能