富士キメラ総研は,市場の拡大が予想されるヘルスケア関連機器,ヘルスケア関連サービス/システムの市場を調査し,その結果を報告書「ウェアラブル/ヘルスケアビッグデータビジネス総調査 2017」にまとめた(ニュースリリース)。
それによると2022年のヘルスケア関連機器の国内市場は,スマートウオッチやランニングウオッチなどの需要が増加して2,728億円(2016年比2.5倍),ヘルスケア関連サービス/システムの国内市場は,「データヘルス計画」や「個別化健康サービス」に向けて拡大することで,5,676億円(同45.8%増),ウェア型端末の国内市場は,医療/介護への応用など導入先の広がりにより市場は拡大し,95億円(31.7倍)になるとしている。
機器市場は,ウェア型端末がスポーツや健康管理,医療/介護用途など新しい需要を開拓している。自然なバイタルデータ計測が可能なことを強みに幅広い用途で使用されている。今後は動物の健康管理用途でも需要増加が予想されるという。
また,いずれの機器に関しても2020年スポーツイベント開催をきっかけにスポーツ機運が高まることによって2020年にかけて市場拡大を予想する。
サービス/システム市場は,2016年から2022年にかけて電子カルテシステムや介護支援システム,PHR関連システムなどが「データヘルス計画」や「個別化健康サービス」の進展に伴い,需要の増加が期待され,拡大するとみる。
BtoC向けの健康管理支援サービスは,無料アプリの増加によって微増を予想するが,作業員向け健康管理サービスや,ドライバー向け居眠り防止システム,電子母子健康手帳,電子お薬手帳はなど近年立ち上がった新しいサービス/システムが,今後の市場をけん引していくという。
このほかでは高齢者見守りサービスや保健指導支援サービスが,高齢化の進展や健康増進マインドの高まりによって拡大すると予想する。