東大ら,超新星爆発の引き金となる現象を発見

東京大学,京都大学,国立天文台の研究グループは,すばる望遠鏡に搭載された超広視野主焦点カメラHyper Suprime-Camを用いた観測により,爆発後1日以内のIa型超新星をとらえることに成功した(ニュースリリース)。

Ia型超新星は,非常に明るくどれも似たような最大光度を持つことから宇宙論的な距離指標に使われている。しかし,その爆発がどのように始まるかはわかっていない。それを解明するためには爆発初期から超新星を観測する必要があるが,Ia型超新星の爆発は極めて稀なため,従来の観測では爆発初期のIa型超新星を探すことは困難だった。

Hyper Suprime-Camを使うことによって,多くの銀河を一度に撮像することができ,そこで起きる多くの超新星を見つけることで爆発後1日以内の超新星を捉えることができるようになった。東京大学は爆発から数日しか経っていない超新星を見つけ,世界各地の望遠鏡で追観測を行なうことで,この超新星の爆発がどのように始まったかを初めて突き止めた。

観測結果から,この超新星は,これまでに観測されてきたIa型超新星の変化から推測されていたよりもずっと早い時期に明るくなっていたことがわかった。

この観測的特徴を解明するために理論解析した結果,この特徴は,白色矮星の外層部にあるヘリウムが核融合反応を起こすことを引き金に衝撃波が中心に伝わって星全体が爆発したと考えると説明できることがわかった。

この機構は数十年来提案されていたが,その確たる証拠がとらえられたのは初めて。この研究はIa型超新星の爆発機構を解明する第一歩であり,Ia型超新星を宇宙論的距離測定の標準光源として用いる精度を高めることにも役立つととしている。

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