東芝は,注力領域の一つである車載半導体事業の拡大に向け,事業部横断の戦略立案を担う「車載戦略部」を10月1日付で設置する(ニュースリリース)。同部を中心に車載半導体のマーケティング機能を強化し,当該事業の売上高を2020年度に2016年度比で1.5倍にすることを目指す。
「車載戦略部」は,従来各事業部が個別に行なっていた車載半導体に関する商品企画や技術ロードマップの策定,顧客への提案を事業部横断で実行する社長直下の新組織。事業部連携を強化し,全社として顧客対応を行なうことで,個々の製品に留まらない車載システム全体でのソリューション提案を実行する。
中国などを中心とした自動車生産台数の増加に伴い,世界の車載半導体の市場規模は今後5年間で約3兆8千億円から約5兆円に拡大する見通し。特に,自動車の運転支援や電動化に関わる分野は継続した成長が予想されている。同社は,画像認識LSI「Visconti™」シリーズや,アナログIC,パワー半導体などの製品をラインナップしている。