リンクスは,6月7日より,フィンランドSPECIM社製の産業用途向けハイパースペクトルカメラ「FXシリーズ」の販売を開始した(ニュースリリース)。
SPECIM社は1995年の設立以降,ハイパースペクトル機器の分野で世界初となる商用分光器を開発した企業。ハイパースペクトルの分野におけるリーディングカンパニーとしての地位を築いている。
近年のインラインでの品質管理,検査,工程監視においてハイパースペクトル技術が用いられる傾向にある。しかし,価格・品質・速度の面からハイパースペクトルカメラは産業用途での使用が難しいという現状があった。
この製品は,今まで人の手作業で組み立て・調整をしていた内部光学部品を一括にまとめた光学ユニットとして設計し量産することにより,「高品質」かつ「低価格」を実現した。
キャリブレーション処理を施して出荷されるため,プラグアンドプレイで個体差の少ない撮像が可能なうえ,必要なバンドを自由に選択することで撮像の高速化が可能となっており,インラインでの使用に適している。
スペクトル情報がわかることで2次元情報だけでは難しかった材料の同定や色あいの微細な分析が可能になる。例えば医薬品業界での薬の分別や食品業界での異物検査などでの利用が期待できる。