NTTアドバンステクノロジは,光ファイバケーブル接続時に欠かせない光コネクタクリーナと光コネクタ端面検査機を一体化した「VIEWTOP(ビュートップ)」の販売を開始する(ニュースリリース)。4月20日から注文受付を開始し,7月から順次出荷する。標準価格298,000円(税抜)。
光通信において,光ファイバの光が通過するところは10ミクロン程度であり,光ファイバ端面のミクロンサイズの汚れが通信に影響を与える。さらに,光通信の長距離化,大容量化のため,光がハイパワー化し,光コネクタ端面の汚れによる焼損のリスクが高まっている。
光通信品質確保のため,光施工現場では光コネクタ接続時に光コネクタクリーナによる清掃と端面検査機による確認を丹念に繰り返し,より慎重に清掃と検査をしている。そのため,増加する設備のなかで,この作業をいかに時間短縮していくかが求められていた。
同社はこの要求をとらえ,清掃と検査,両機能の一体化に向け,NTT研究所が考案したスコープ用のレンズに清掃用の穴をあけた画期的な光学系に,光コネクタクリーナとスコープ技術を融合した。
従来は,端面検査機と光コネクタクリーナを別々で用意し,まずは,光コネクタに端面検査機を差し込み,光ファイバ端面の汚れ具合を確認,汚れていたら差し込んでいた端面検査機を抜き,今度は光コネクタクリーナを差し込み清掃し,再度,端面検査機を差し込んで確認するという,光コネクタへの抜き差しが何度か発生する作業工程だった。
今回の「VIEWTOP」では,光コネクタに1回差し込んだら,抜き差しすることなく,検査→清掃→検査ができるため,作業時間の50%以上の削減が可能だとしている。