リコーは,独自のインクジェット技術を応用して,立体複製画制作技術を開発した(ニュースリリース)。今年10月から開催される「デトロイト美術館展(東京展)」で販売予定の複製画にこの技術を提供する。
リコーは20年以上培ってきた独自のインクジェット技術を有しており,オフィスおよび商業印刷市場に多彩なインクジェットプリンティングシステムを提供してきた。また,産業分野に対しても,インクジェットヘッドやインクの外販から技術サポートまでを担う事業を展開し,サイネージ,テキスタイル,3D造形などさまざまな用途で活用されている。
今回,インクジェット技術に加え,画像処理技術,3Dプリント技術を応用することで,複製画を立体的に制作する技術を開発。従来の平面的な複製画と比較して,絵の具の盛り上がり,筆のタッチ,キャンバスの生地目など実際の絵画の凹凸を高精細に再現することができるとしている。
さらにインクも,独自のUV硬化インクを採用。光を照射することで瞬時に硬化するという特性を持ち,高い硬度と密着性を保ちながら延伸性にも優れており,印刷対象物の多様な形状に柔軟に適応するとしている。
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