ソーラーフロンティアがCIS薄膜太陽電池を提供した川崎汽船の低エミッション船「DRIVE GREEN HIGHWAY」の命名引渡式が開催された(ニュースリリース)。搭載された太陽光発電システムは,船舶向けとしては世界最大規模の150kW相当で,世界最高水準の低エミッション船の実現に貢献するもの。
「DRIVE GREEN HIGHWAY」は,7,500台積み大型自動車運搬船で,川崎汽船が進める「DRIVE GREEN PROJECT」において省エネと環境保全を追及するフラッグシップとして建造された。
世界最先端の船舶技術を集結しており,船舶の大型化のほか,複数の環境負荷低減や省エネを実現する最新装置の搭載に成功した。その結果,既存船と比較して輸送車両1台あたり,地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量を25%以上削減できるだけでなく,環境汚染の因子が含まれる窒素酸化物(NOx)を90%以上,硫黄酸化物(SOx)を50%以上削減できる見込み。
ソーラーフロンティアのCIS薄膜太陽電池パネルは,同船舶のトップデッキに合計912枚設置された。発電した電力によって,車両デッキすべてのLED照明を賄える見込みだとしている。
CIS薄膜太陽電池は,高温や塩害など過酷な状況下でも発電性能の低下が少ないため,結晶シリコン系の太陽電池と比較して高い実発電量を実現できるという。この特長を活かして,多様な気候に晒されながら世界中を航海する船舶に安定して電力を供給し,環境負荷を低減する。