三菱電機は,ファイバ二次元レーザ加工機の新製品として,炭酸ガスレーザ加工機で主力のグローバル戦略機である「eXシリーズ」にファイバレーザ発振器を搭載した4kW出力のファイバ二次元レーザ加工機「ML3015eX-F40」を6月11日に発売した(ニュースリリース)。価格は1億5700万円(税抜)。
オプションにより,板厚25mmまでの軟鋼切断において,中厚板,厚板に最適化した独自の制御・加工技術によって,炭酸ガスレーザ加工機と同等の切断面粗さとテーパーを実現するとともに,軟鋼12mmから25mmまでの板厚において,短時間でピアシングを実現するハイピークピアス技術で,板厚25mmの軟鋼ピアシング時間を最大50%短縮する。
また,板厚3mmのステンレス材の加工に,ビームのオン・オフを軸移動にあわせて高速同期させ,軸移動の停止時間をなくす独自の高速レーザ切断技術「F-CUT®」を適用し,加工時間を50%短縮した。
さらに,加工前の準備動作を高速化する独自の制御技術により,加工開始までの準備動作時間を最大50%短縮し,稼働効率を向上している。
消費電力も,発振効率に優れたファイバレーザ発振器に加えて,独自の高効率サーボモータ・サーボアンプ,インバータ制御冷却装置などの採用により,消費電力を約60%削減した。階的に各機能を停止させる「ecoモード」も搭載し,待機時の消費電力を最大70%削減している。
同社は板金加工における多様なニーズに対応するため,ファイバレーザ加工機のラインアップを出力・ワークサイズ別に2機種から10機種に拡充し,2015年度のファイバレーザ加工機の生産を150台に拡大するとしている(ニュースリリース)。
これにより,同社はレーザ加工機の販売台数のうちファイバレーザ加工機が占める比率を,2016年度に30%へ拡大する。