コニカミノルタグループでプラネタリウム事業を手掛けるコニカミノルタプラネタリウムは,静寂な漆黒の夜空できらめくような満天の星空を全天周ドーム空間に再現する光学式プラネタリウム 「 Infinium Σ(インフィニウム シグマ)」を開発,販売を開始した(ニュースリリース)。
コニカミノルタのコア技術の一つである光学技術を駆使して,新たに開発した高性能レンズを搭載。円形の美しいシャープな星像を,全天周ドーム全体に投映する。投映ユニット数はこれまでの12個から32個に増やし,投映する星の一つひとつの明るさの段階を細分化したことで,星空全体の階調性が豊かになった。一等星以上の明るい星”ブライトスター”投映を独立したユニットで行なうことで,全天の中でキラリと輝く星として再現する。
また天の川は目視に近い明暗差を再現しており,深い奥行き感で,星空に吸い込まれるような感覚を得ることができるという。さらに,星空を地上で見上げた時と同じように,ブライトスターが大気の影響で地平線付近では暗く見える現象や,星の高度によりまたたきの強さが変化する現象も再現した。
光源は超高輝度LEDを採用。新開発の光学系との組み合わせで,スクリーンに投映される星像の明るさは従来機種の約2.5倍になった。また暗い領域での調光が難しいLED光源の技術的課題に対して,投映する明るさによって二種類の調光方式を自動的に切り替える制御方式を新たに開発。1等星以上の明るい星の「きらめき」を犠牲にせず,夕焼けや朝焼けに紛れる程度の明るさの星も,実際の見え方と同様に空に溶け込むように投映する。