エプソン,同社初の4K対応レーザプロジェクタを発売

エプソンは,ホームシアタープロジェクターの新商品として,光源にレーザダイオードを採用するとともに,「4Kエンハンスメントテクノロジー」搭載により次世代の主流である4K映像コンテンツに対応したモデル,「EH-LS10000」を2015年4月9日より発売する(ニュースリリース)。オープン価格だが,市場価格は80万円を予想している。

光源には2基の青色レーザを搭載。うち1基は蛍光体を介して黄色に変換し,ダイクロイックミラーで赤と緑に分けることでRGBを得ている。輝度は最大1500 lm,光源の寿命は30,000時間を確保した。レーザ光源はパルスでの制御が自由なことから,1フレームごとの制御が可能となり,映像の入力信号に合わせてリアルタイムに光を調整できる特長がある。また,暗転する場面では,暗室条件下で瞬時に明るさ0 lmの完全な漆黒を実現するとしている。

色域はDCI色域やAdobe®RGBなどの広範囲をカバーし,豊かな色彩表現を可能にした。さらに,反射型液晶パネル「3LCD Reflective Panel」を搭載。このパネルは画素間狭スペース化と画素平坦化により,反射率とコントラストを向上しているほか,新実装構造の導入で,画質を安定化すると共に,3D(Bright 3D Drive)にも対応する。これにより高いネイティブコントラストと画素感のギャップのない滑らかな映像を可能にし,また,アナログデバイスならではのバンディングノイズを抑えた階調表現が可能となっている。

さらに,同社独自技術の「4Kエンハンスメントテクノロジー」により4K映像コンテンツを投写することができる。これは,1画素を斜めに0.5画素シフトさせることで,解像度を2倍にして4K解像度を実現する技術。いわゆる「画素ずらし」と同社独自の「アップスケーリング+超解像」の組み合わせを称している。これにより,HDCP2.2対応により放送などの4Kコンテンツを表示することが可能になるほか,Blu-ray Disc™などのフルHDの映像を4Kにアップスケールする際は,高精細かつ自然な4K映像に仕上げることができる。

このほか,「超解像」や「ディテール強調」がきめ細かな肌の質感まで再現し,「フレーム補間」が動きの速い動画を滑らかに再生する。「Bright 3D Drive」は3D映像を明るく投写することができる。また,2.1倍電動ズームフォーカスレンズを搭載と稼働範囲が広いレンズシフトの搭載により,上下90%,左右40%のシフト範囲で限られたスペースでも設置できる。

さらに,フォーカス,ズーム,レンズシフトで調整したレンズの位置は10個まで登録できることから,登録したレンズの位置を呼び出して,最適なレンズ位置に素早く設定して投写することができる。19dBの静音設計も実現した。