農研機構,「光を利用した害虫防除のための手引き」を公開

農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は,昆虫(害虫や天敵)の光に対する反応について最新の研究成果を紹介し,新たな害虫防除技術の開発に役立てるための手引きを作成した(ニュースリリース)。都道府県の試験研究者,農業技術指導者,先進的な生産者が活用できるよう分かりやすく記述してあり,Webで公開している。

「光を利用した害虫防除技術」は古くから様々な形で取り組まれてきたが,近年は新しい光源として様々な波長の光を発生させるLEDが開発され,これまで知られていなかった多くの知見が明らかになっている。

特に,省スペース・省エネルギーなLED照明装置を利用することによって,従来は光を利用した捕獲や防除が困難であった場所でも利用できる簡易な誘引・防除装置の開発も可能になった。

この手引きは,2009年から2013年まで実施された農林水産省の委託研究プロジェクトの成果について,都道府県の試験研究者,農業技術指導者,先進的な生産者等を対象に分かりやすく紹介したもの。

構成としては,まず,プロジェクトで調査対象とした昆虫(害虫,天敵類)の種類,光の単位換算表を示し,次に,昆虫の光に対する反応等に関する簡単な解説やこれまでに得られた知見を紹介している。最後に各論として,害虫や天敵の分類群ごとに得られた成果を整理した。

ダウンロードページはこちら