日本光学会 微小光学研究グループは6月3,4日の2日間,東京大学生産技術研究所において「微小光学の基礎と応用」をテーマとする特別セミナーを開催,85名が参加した。光技術の重要な要素となる光学を基礎から学べるプログラムとなっており,さらに光応用分野の最新動向についても盛り込んだ内容となった。
初日は基礎編として,コニカミノルタ・森伸芳氏による「幾何光学とレンズ」,宇都宮大学・黒田和男氏による「波動光学の基礎」,上智大学・高橋浩氏による「導波工学と光ファイバ」,東芝・波多腰玄一氏による「光半導体の基礎」,早稲田大学・坂上知氏による「有機光エレクトロニクスの基礎」の講演が行なわれた。
2日目が応用編で,東京工業大学の宮本智之氏による「半導体レーザ」,東京理科大学・前田譲治氏による「光伝送ネットワーク」,岐阜大学・松木伸行氏による「太陽エネルギーと太陽電池」,東京工業大学・山口雅浩氏による「ディスプレイ」,大阪府立大学・遠藤達郎氏による「バイオ光センシング」,東北大学・山田博仁氏による「シリコンフォトニクス」のテーマでそれぞれ原理や研究・開発のトピックスを交えた講演が行なわれた。
セミナーでは光学関連の商品開発を担当する企業研究者のほか,大学院生の聴講も対象にしている。こうした機会を通じて自身の研究活動に役立つ専門知識を得られるため,有意義なものといえる。