Opto Osaka in Tokyo2014開催―研究シーズとニーズのマッチングを強力に推進

大阪大学未来戦略機構シンポジウム「Opt Osaka 2014 in Tokyo」が2014年3月6日に500名を超える参加者を集め,大手町サンケイホールにて開催された(関連記事)。

主催者として大阪大学総長・未来戦略機構長の平野俊夫氏は「大阪大学は2030年までに世界でトップ10に入る研究型総合大学を目指す」と述べ,その多様性を最大限に活かし,異分野融合を推進するとした。

シンポジウム
シンポジウムのもよう

今回のシンポジウムは,光科学に焦点を当てたもの。今や光技術は様々な産業分野と密接に関連しており,垣根を超えた技術の融合が求められている。光科学における様々な連携研究と冠した講演会において,「光量子科学における連携研究とシナジー」をテーマに講演した光科学センター長の兒玉了祐氏は,連携研究を脳の働きに例え,その必要性を説いた。

また,「ナノフォトニクスとイノベーション創出」をテーマに講演を行なった,フォトニクスセンター長の河田聡氏は,研究成果を起業や製品という形にし,社会に発信することの重要性を語った。続いて,エネルギー学研究センター長の疇地宏氏がレーザ科学研究のトピックスと国内外の共同利用・共同研究拠点の役割について講演した。

このシンポジウムで目玉となったのが,大阪大学の光量子科学に関する研究室・グループが一堂に研究・開発を紹介するポスターセッション。最新の研究成果も発表されるなど,活況を呈した。企業にとっては大学の研究シーズを自社が抱えるニーズにマッチングさせることで新たなビジネスにつなげる絶好の機会となったと見られる。また,大学の研究開発を支える関連機器を売り込む場としても有効だったと言えるだろう。

ポスターセッション
ポスターセッションでは熱心に説明を聞く参加者の姿が多数見られた