自然科学研究機構分子科学研究所は分子制御レーザー開発研究センター,先端レーザー開発研究部門・准教授の平等拓範氏に,米国電気電子学会(IEEE)フェローの称号が授与されたと発表した。
これは,平等氏の“contributions to the field of solid-state lasers and nonlinear optics, in particular micro solid-state photonics.(固体レーザ及び非線形光学分野,特にマイクロ固体フォトニクスに関する貢献)”という業績が評価されたもの。
設立が1884年にまで遡る長い歴史を有するIEEEは,世界160ヶ国から42万5千人を超える会員から構成される世界でも最大規模の国際的学術団体。IEEEフェローとは,しかるべきノミネータが候補者を本部に推挙し,それを後押しする人たちがそのノミネーションに確証を与え,さらに当該候補者の活躍する分野をカバーするソサエティの意見も加えた一連の書類について,本部に設けられたフェロー審査委員会のメンバーが厳格な審査を行なって昇格を決める,業績表彰・アワードのひとつで,Voting Member の0.1%という,ごく限られた人数のみフェローへの昇格が認定される。
平等氏の研究は,2010年に米国光学会(OSA)フェロー,2012年には国際光工学会(SPIE)フェローに選ばれたことに続き,国際的に高い評価を受けた。
なお,表彰式は2014年6月8~13日の期間に米国カルフォルニア州サンノゼ市で開催される国際会議CLEO2014のAward Ceremonyにて行なわれる。
また,2014年4月22~25日には,平等氏主宰による専門会議「第2回レーザー点火」が横浜市のパシフィコ横浜において開催される。会議はこのほか,「先進レーザー光源」,「光マニュピュレーション」,「レーザーダメージ 」,「バイオイメージング 」,「LED産業応用」,「高エネルギー密度科学」,「レーザーとシンクロトロン放射」,「レーザー加工」の実施が計画されている。
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