環境研と住友重機械、有機性排水の無加温メタン発酵排水処理技術を開発

国立環境研究所と住友重機械工業は、新規のメタン発酵排水処理技術(グラニュール汚泥床法)を開発した。

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一般的なメタン発酵排水処理法は、エネルギー消費を大幅に削減する技術だが、メタン生成細菌の増殖・至適温度の特性から中・高有機物濃度(2~20 gCODCr/L)排水の中温(35~37℃)での処理にのみ適用可能だった。

開発した新規のメタン発酵排水処理技術(グラニュール汚泥床法)では、より低有機物濃度の排水(0.3~1.0 gCODCr/L)を無加温(10~25℃)かつ短時間(2~4時間)で処理することに成功した。

この技術により、メタン発酵排水処理が未適用であった低有機物濃度排水の常温での省エネルギー処理(75%程度の省エネルギー率、無曝気動力+余剰汚泥の大幅削減)が可能になる。加えて、回収したメタンガスの利用による創エネルギー化も期待できる。

今後は、技術の実用化を目指した実証性能評価に移行していく予定であり、この技術が実現化されれば、有機性排水の高速無加温メタン発酵処理技術として世界初の事例となる。

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