2010~2012年,LED産業ではM&Aの数が継続的に増加

グローバル インフォメーションは、市場調査会社Yole Developpementが発行した報告書「Status of the LED Industry 2013(世界のLED産業)」の販売を開始した。

LED業界では,当初,小型ディスプレイや液晶ディスプレイ用のバックライトが成長のけん引役となった。しかし,2012年には一般照明用途がLEDパッケージの総収益のおよそ39%を占め,その他の用途を上回る収益をあげた。2011年のLEDテレビの危機は(市場の過大評価に続いて)LED価格を低下させ,競争を激化させた。実際の問題として,LEDベースの照明製品の価格は予想していたよりも急激に低下し,技術の普及率は高まった。

Yole Developpement社は,2013年のLEDパッケージ市場は139億ドルとなり,さらに2018年には160億ドルに達すると予測している。この成長は,主に一般照明用途によって牽引され,LEDパッケージの総収益におけるそのシェアは65%に達すると予測している。

ディスプレイ及びその他アプリケーションについては,現在市場に出回っているほとんどの製品は,LED技術を集積している。市場飽和による強い価格引下げ圧力とOLEDとの競争により,2013,2014年頃から,多くの市場において市場規模は減少に転じる。一般照明と比較し,価格圧力と過剰生産により市場サイズが予想よりも急激に減少している。

コストはLEDが現在の技術と競争するために克服しなければならない主な障壁となっている。2010年からパッケージドLEDの価格は急激に減少してきており,それはLEDベースの照明製品の価格の減少という結果となった。

しかしながら,成長軌道を維持するために価格という点ではより努力が必要とされる。LEDはまだコスト削減ではポテンシャルを持っており,広範囲にわたる普及にはメーカ側もシステムの全てのコンポーネントでの努力が要求される。

2010年~2012年の過去3年間,LED産業の統合増加を反映して,M&Aの数が継続的に増えた。これらの主な目的は下記に分けられる。

  1. 垂直統合
  2. 戦略的買収
  3. 地理的買収

M&A案件の数は今後も増加し続けるであろう。それはLED技術がソリッドステートライティングにおいてキャズム(初期市場からメインストリーム市場への移行を阻害する深い溝)を作りだし,照明産業全ての伝統的な面(光源,システムデザイン,テスト等)の修正が必要となったためで,M&Aによりサプライチェーンのプレイヤーが新しい能力を習得している。

サファイア(とSIC)は,GaNエピタキシー用の基板として広く使われているが,多くの研究チームは,性能と総保有コストという点で,代替となるものを探している。その意味で,SiとGaNはLED産業で発展してきた主な新しい基板である。

GaN(GaN on GaN LED)が特定のハイエンドなニッチにいくつかの可能性を保持する一方,Yole社では,シリコン(GaN on Si)をサファイア普及への潜在的な代替手段の候補としてとらえている。しかし,GaN on Si LEDの成功は,LEDの性能と,製造技術の開発の発展によるであろう,としている。

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