【展示会三日目】
主要な市場動向の情報ソースの一つである有料のセミナー「Laser Marketplace」に参加したので概要を報告する。
スピーカー,パネルディスカッション等のメンバーは,中国からHan’s LaserのCTO,ドイツからTrumpfの社長およびプロダクトマネージャー,米国からCOHERENTの上級副社長などと,多士済々の構成であった。日本からは三菱電機の安井氏が講演を行なった。また,インドとトルコのマーケット動向についても専門家が発表を行なった。
最初のスピーカーは中国のHan’s LaserのCTOで,中国市場の動向について講演をした。印象的であったのはファイバーレーザーについての話で,中国市場では数kW以上の製品以外は中国メーカーがすでに殆どのシェアを握っており,次のターゲットは欧米であり,その準備を進めていると明言した事だ。
パネルディスカッションでは,ナノセカンドレーザーとフェムトセカンドレーザーのすみ分けについては大手のメーカーの経営者,研究部門の責任者,フェムトセカンドレーザーの専門メーカーのCEOの意見がそれぞれ割れた事も興味深かった。
今後の新しい成長地域であるインドとトルコ市場の見方,もちろんワールドワイドの市場動向等については,改めて月刊オプトロニクスで紹介すると共に,弊社主催のマーケットセミナーにも盛り込む予定である。
注目の製品
RAYLASE(ドイツ)
スキャナーメーカーの同社は,ハイパワー青色半導体レーザー対応のスキャナーを出展。3kWまで対応する。
Laserline(ドイツ)
青色半導体レーザーの1.5kWモデルを公開。新開発のスキャナーを搭載したデモも行なっている。そのほか,ファイバーレーザーや新型ダイレクトダイオードレーザーの新製品も多数出展している。
QDレーザ(日本)
網膜走査型のアイウェアを製造する同社は,小型のレーザープロジェクターを利用した簡易型のアイウェアについて,今回初めて製品展示とデモを行なった。詳細については個別のニュースを確認されたい。