リコーは,エネルギーハーベスト(環境発電)製品の第一弾として,室内光で発電する完全固体型色素増感太陽電池を実用化し,ビルンメンテナンスの大成および,オフィス内装のデザインのデザインオフィス ラインが発売したバッテリー搭載型デスク「LOOPLINE T1(ループライン ティーワン)」の室内用ソーラーパネルとして採用されたと発表した(ニュースリリース)。
周辺環境に存在する光や熱,振動などから発電するエネルギーハーベスト(環境発電)として,室内光のような微弱な光においても良好な発電性能を示す色素増感太陽電池は次世代型太陽電池として注目されている。
同社が開発した完全固体型色素増感太陽電池は,複合機の開発で培った有機感光体の技術を応用することで,電解質を固体材料のみで構成することに成功した。
電解質に液体を用いる電池が抱える液漏れや腐食といった安全性や耐久性に対する課題を解決すると同時に,室内光源波長に適した有機材料の設計および,デバイス構造の最適化を実現することにより,発電性能を大幅に向上しているという。
今回発売する「LOOPLINE T1」は,サステナブルをコンセプトとした内装家具「LOOPLINE」の第一弾製品となるバッテリー搭載型デスク。天板に搭載されている完全固体型色素増感太陽電池を用いて,LED照明や蛍光灯などの室内光で発電し,デスク内蔵の取り外し可能なバッテリーへの充電が可能。
AC電源がなくても充電することができるので,災害時などの電気が使えない環境下に,スマートフォンなどへの電力供給を継続することが可能だとしている。