リコーインダストリアルソリューションズは,産業用ステレオカメラなどの3Dビジョンセンサーとして,新たに組込み利用可能な小型レーザー3Dスキャナを開発し,ラインアップに加えた(ニュースリリース)。
この製品は,新規開発の単眼カメラとレーザースキャナで構成し,計測対象に縞状のパターンを投影することで三角測量の原理に基づき高密度な3次元データを取得するというもの。
リコーグループが保有する独自のMEMSミラーデバイスと,多波長を発光可能な50チャンネルからなるVCSELアレイを組み合わせたレーザースキャン技術を開発。小型・軽量(約75×40×36mm,約150g)でありながら,光源となるレーザーに起因するスペックルノイズを低減し,100um程度の奥行精度(一般的なレーザー照明利用時と比べて約3倍向上)を実現した。
小型・軽量でありながら,近距離において高精度な3次元形状計測を実現したことで,ロボットピッキングや形状検査システムの小型化,スペースや重量の問題で困難であった生産装置内部への搭載など,多様なシーンで3次元データの取得が可能になるとしている。
同社は今後,3Dセンシング市場の拡大を見据え,グループ各社と連携してさらなる研究開発を進めていくという。