スタンレー電気は,東京モーターショーで赤外線LEDを用いたTOF方式による距離センサーを展示する。
このセンサーはヘッドランプのコンセプトモデルとして展示されるが,センサー単体では民生用デバイスとして既に実績があるという。今回,提案として8個のデイライトに白色の可視光LEDと共に光源となる赤外線LED(波長800㎚台,出力非公表)と,赤外に感度のある解像度128×128の受光用イメージセンサーを組み込んでいる。
このセンサーにより25mの距離で数cmの段差を検出できるとしている。画角は30~40°。同様のセンサーとしてレーザーを用いたLiDARがあるが,このセンサーはより近距離を高解像度で検出するのに適しているため,同社では自動車のヘッドランプに組み込むことで,市街地のような低速走行時の人や障害物の検出に用いたいとしている。
特長として夜間でも使えるほか,ロバスト性,特に対光性に優れており,トンネルの出口など急激に明るさが変化するような状況でも安定して動作するとしている。またメカレスなので,耐久性も高い。
同社ではこのセンサーをヘッドランプとテールランプに組み込み,前方はミリ波レーダーなどでセンシングするシステムとして提案したい考え。また,近距離に強いことからロボットのセンサーとしても利用できると考えている。