京セラは,光学部品事業のさらなる強化を図るため,米国IDEX Corporationの子会社で光学部品専業メーカーであるメレスグリオの全株式を取得し,2016年9月1日に子会社化すると発表した(ニュースリリース)。
京セラグループでは,京セラオプテックが光学部品事業を展開しており,拡大する車載市場やFA(Factory Automation)市場,また医療市場向けに光学レンズや光学機器の開発,製造,販売を行なっている。
特にFA市場は,今後もグローバル規模で生産工程のさらなる効率化や自動化に向けた取り組みが活発化することが予想されており,その中でも画像を認識し,位置決めや計測,検査を行うシステム「マシンビジョン」や「ロボットビジョン」向けの光学部品は大きな需要拡大が期待されている。
メレスグリオは,FA機器向けの大口径レンズや高精度レンズの開発製造技術を有している。今回,京セラグループは,メレスグリオを子会社化し,京セラオプテックとのシナジー効果を最大化させることで,光学部品事業における一層の製品力強化と事業拡大を目指す。
今後,メレスグリオが有する国内外の安定した顧客基盤への販路拡大と,両者の技術シナジーによる新製品開発など製品ラインアップの拡充を図る。半導体製造装置向け事業においては,主にメレスグリオが前工程,京セラオプテックは後工程向けの事業を展開しているが,両者で補完し合い全プロセスをカバーすることで,同事業のさらなる拡大を図るとしている。