富士通,カメラによる患者の状態認識技術を開発

富士通研究所は,カメラを用いて入院患者のベッドでの起き上がり(起床),ベッドからの立ち去り(離床)やベッド上での行動を高精度に検知する患者の状態認識技術を開発した(プレスリリース)。

病院や介護施設において,看護師が気付かないうちに入院患者がベッドを離れて徘徊・転倒する事故や,痛みなどで寝つけないなどの状況に看護師が気付くのが遅れることがある。

従来用いられていた,人の重さの圧力を検知するセンサでは,寝返りに反応してしまうなど検知がうまくいかない場合があり,看護師が頻繁に確認する必要があった。

今回同社は,カメラで撮影した患者の頭部を認識して追跡する,高精度な起床・離床センシング技術と,カメラ画像から看護師が注意すべき患者の行動を可視化する技術を開発した。

実際に,起床・離床センシングでは,患者2名を各4日間,延べ184時間での全離床行動を確認し,従来の圧力式センサよりも高い性能を実現できたことを確認しました。この技術により,病院や介護施設での質の高い見守りを実現するとともに,看護師の業務負荷を軽減できるとしている。