野村総合研究所は,今後5年のICT市場トレンド予測を新たに発表した。昨年はタブレットや電子書籍など,利用端末が多様化すると予測していた同社だが,ふたを開けてみれば,2013年の通信デバイス市場はスマートフォンへの一極集中が進み,このことが他のICT市場にも大きな影響を与えることとなった。
今後,ICT市場は構造の変革が急速に進むことになりそうだ。同社では2014年には,日本のスマートフォン普及率は59.6%に達するとみており,ICT市場はいかにスマートフォンに対応していくかが重要なキーとなる。ここでは今回の発表のうち,特に光産業と深く関わる市場について紹介する。※図表の出所は全て野村総合研究所
まずは携帯電話市場(スマートフォン+ヒューチャーフォン)だが,新興国を取り込みながら今後も順調に推移すると見られている。またスマートフォンに比べて立ち上がりの鈍かったタブレット市場は,2012年と比して2018年には1.7倍程度に成長すると予測されることから,ディスプレイやカメラなど,キーデバイスの需要は引き続き旺盛であることが予想される。