「特許パラドックス」と称する言葉があるそうです。特許の規制や権利が強まると,特許取得への意識・意欲が高まる一方で,企業の研究開発に対するリターンが特許に依存しなくなる傾向も見えて来ます。
係争などに絡んだ悪循環に入って,本来の在り方に対し逆行してしまうのです。1980年代の米国大統領ロナルド・レーガン(1911−2004)のプロパテント政策により米国の産業が活性化したことに倣い,1990年代後半から各国で知財権の擁護・強化が進み現在に至っています。それ以前は逆に権利が緩かったとも言えるのですが,経済社会の状況に対し,異なる方向の政策が打ち出されているのです。
このようなパラドックスはいろいろあります。以下,そのパラドックスを発明(?)した人達を幾つか追ってみました。
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