3Dイメージングハードウェア・ソフトウェア市場
2024年には249億米ドルへ

3. 市場拡大要因

3.1 低コストセンサーの登場

ここ数年でセンサー価格は下落し,BOMへの影響をほとんど無視できるようになってきている。例えば,スマートフォンは,カメラ,加速度計,ジャイロスコープ,GPS,温度計,コンパス,指紋認証,光センサーなどの多様なセンサーデバイスを備えていることが通常となっている。またソフト,ハードの進化からそうしたデバイスからのデータを収集し,関連のアプリケーションを構築することもたやすくなっている。

3Dイメージングはカメラとそれに付随するセンサーとの組み合わせを頻繁に利用する。CMOS技術の普及に伴いセンサーの価格が下落し,同一チップセットへの集積が可能となった。結果として,CMOSカメラ・付随センサーを搭載するモバイル端末が劇的に増加したのである。3Dイメージング向けアプリケーションの開発者にとっては,組み合わせに妙があり,三次元計測の正確性の向上もあって特に人気のある選択肢である。

Tracticaで行ったインタビューでは,スマートフォン向けに3D撮影機能を持つステレオカメラの開発に取り組むOEMが多いことが明らかになった。セカンドカメラのアセンブリ費用が抑えられ,BOMへの影響が非常に小さいことから派生したトレンドである。3D撮影機能追加によるプレミアムな端末価格と競合製品に対する差別化によって,追加費用は簡単に取り返せると考えられている。

4. 市場抑制要因

4.1 正確性と信頼性

3D映像化システムの正確性は拡大要因となると同時に抑制要因でもある。技術の進展にもかかわらず,3Dベースのコンピュータ画像認識技術の正確性は残念ながら高いとは言えない。最古の二次元ベース認識技術と言われるOCRでさえ,その正確性は85%から95%にとどまっている。

例えば,顔認識は3D技術がよく利用される分野ではあるが,一方で最も取り組みが難しい課題とされている。二次元ベースの技術には限界があり,三次元技術が正確性の向上に寄与することは確かだが,口ひげや帽子が障害となり,3Dの特性を利用してさえ,不確かな結果を引き起こす可能性もある。特に司法の現場では,ひとつの手がかりから,間違った捜査が導かれる可能性もあり,結果の正確性の保証が必要不可欠となってくる。

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