鴫原正義
4月といえば誕生石のダイヤモンド(以下ダイヤ)を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。物質中で最も硬く鮮やかな光を放ち,いろいろな代名詞にもなっている輝ける石です。今回はこのダイヤに関する発見・発明の話題を追ってみました。
凡そ137 億年前に起きたと推定されるビッグバンの後,地球が現在のような形になる過程における高圧・高温のマントル層でダイヤの基が生成されます。それがプレートの移動と共に冷却されながら結晶化され,採掘可能な地殻の表面近くまで一気に移動しているのです。
最も古いものは約40 億年前にできたとの分析結果があります。その組成は石墨(グラファイト)と同じ炭素で構成されていますが,生成過程での圧力,温度,冷却速度などの違いから原子配列の粗密に差を生じ,これ程までに大きな差を生むのです。
そのダイヤが最初に発見されたのは紀元前数世紀のインドでした。そして,他の国で発見されるのは18 世紀に入ってからでした。1725 年頃にブラジルで発見され,1867 年には南アフリカでも発見されます。この発見がきっかけで地元の人達をダイヤ探しに夢中にさせ,更にそのブームが同地域でのダイヤ鉱床の発見にも繋げていったのです。
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