鴫原正義
今年は,金環日食をはじめ金星の太陽面通過やNASA探索車の火星着陸成功などの天体の話題に沸きましたが,秋から冬にかけてこれからの天体の星は一層綺麗に見えてきます。今回は,惑星の中でも近世になって発見された天王星の世界を追ってみましょう。
その天王星を発見したフレデリック・ウィリアム・ハーシェル(1738~ 1822)は英国の天文学者で望遠鏡製作者として知られますが,それ以前はれっきとした音楽家だったのです。ハーシェルは1738 年にドイツのハノーファーで生まれています。1753 年に父と長兄が所属するハノーファー近衛連隊のオーボエ奏者として入隊します。
その後,同地の選帝侯が連合を組んでいた関係で1757 年に英国に赴任することになり,名前もドイツ名のフリードリッヒ・ヴィルヘルム・ヘルシェルから英語名に変えています。
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