(半導体による固体化)
エレクトロニクスは,物性物理とか固体物理と呼ばれる分野の成果と,半導体を中心にした材料機能の活用により急速に進歩しました。それまでモジュールとして実現されていた諸機能は,材料機能の活用によりデバイス化されました。機能の材料化,固体化です。
機能の固体化により多くのエレクトロニクス機器で,先ず機能の高度化と小型化が実現され,次いで生産規模の拡大と価格低下が進みました。そのようなエレクトロニクスの進歩の延長線上に誕生したのがオプトエレクトロニクスです。
オプトエレクトロニクスでも当然,固体化は主要な技術開発の方向です。真空管が固体化されてトランジスタが生まれたように,電線が固体化されて光ファイバーが生まれ,銀塩フィルムが固体化され撮像素子,つまりCCDを代表とする固体撮像素子が生まれました。
(数で肉眼を超える固体化された人工の目)
FS作家のアーサー・C・クラーク氏のエッセイで読んだ記憶があります。中心視野が狭く,分解能の低い肉眼は,間もなく人工的なデバイスに置き換わるといった主張でした。固体化された人工的な目の出現の予想です。
非現実的な予想のような気がしました。しかし予想は当たりました。1兆個のセンサー需要が想定される時代です。視覚分野でも,人の肉眼を数で大幅に超える人工視覚が使われています。
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