光デバイスの超高密度実装を可能とするFGHP®テクノロジー

1. はじめに

近年,照明のLED(Light Emitting Diode)化が進み,照明分野における省エネルギー化に貢献している。その一方で,体育館などで使用される大光量照明分野については,LED照明に置き換えた結果として,従来水銀灯を用いていた場合に比べて暗くなってしまったという事例も存在する。それは,水銀灯に比べ,大光量LED照明の高輝度化は容易ではないため,輝度が不足しているLED照明を用いた場合,「光量(=ルーメン数)は十分であるのにもかかわらず,照度(=単位面積当たりのルーメン数)が低く暗い」という状況が生まれていることに起因する。

大光量LED照明の高輝度化を阻害している要因というのは,LEDから発生する熱による動作効率と信頼性に関する問題である。LEDデバイスに関する積極的な研究開発によって,LEDの発光効率は急速に向上し,ついに200 lm W–1を達成した製品も登場した。しかし,このように非常に高い発光効率をもつ製品の場合でも,投入した電力のうち半分程度は熱となってしまう。LEDは,文字通り光を出す半導体であるため,温度が上昇すればするほど動作効率,すなわち,発光効率が低下する。さらに,LED光源において使用されている蛍光体や封止材などは,温度の上昇により劣化速度が速くなり,製品の短寿命化につながる。したがって,LEDのセールスポイントである高効率発光と長寿命化を実現するためには,デバイス温度が適正な範囲に抑制されるよう,適切に放熱を行う必要がある。

この続きをお読みになりたい方は
読者の方はログインしてください。読者でない方はこちらのフォームから登録を行ってください。

ログインフォーム
 ログイン状態を保持する  

    新規読者登録フォーム

    同じカテゴリの連載記事

    • 壊れない夢のオプティックス 〜オゾンガスでつくる高精度・高機能・超高耐力ガス光学素子〜 電気通信大学 道根百合奈 2021年11月10日
    • 転写プリント法が可能にする自在なハイブリッド光集積 慶應義塾大学 太田 泰友 2021年10月22日
    • 水分解用タンデムセルの構築を志向した半導体光触媒粉末から成る半透明光アノードの創製 信州大学 影島 洋介 2021年09月07日
    • 空間構造を持つ光により実現する高速な3次元蛍光イメージング 東北大学 小澤 祐市 2021年07月07日
    • 目には見えない円偏光を高感度に検出するフォトダイオードの開発 帝京科学大学 石井 あゆみ 2021年06月22日
    • 計測分野へ向けた高精度な距離・形状測定を実現するTOF距離イメージセンサ 静岡大学 安富 啓太 2021年05月27日
    • 化学気相成長による軽元素系無機蛍光体の薄膜プロセス (国研)産業技術総合研究所 且井 宏和 2021年04月15日
    • 金属微細構造作製技術とプラズモニクス応用 静岡大学 小野 篤史 2021年03月10日