技術社会学もあって良いのではないでしょうか

著者: admin

(色々な社会学)

科学には自然科学と社会科学があります。社会科学の主要な一分野が社会学です。社会をミクロやマクロな現象から捉えます。社会現象全般を対象としていますので関係する領域は広大です。「○○社会学」という名称で呼ばれる多様な社会学が数多くあります。

例えば,情報社会学や産業社会学などです。科学社会学と呼ばれる分野もあります。この社会学では,科学と科学者を社会との関係で捉えます。パラダイム論で有名な,クーンの仕事もこの科学社会学に含まれるそうです。

(技術社会学)

ところで以前から気になっていたのが,一般的には「技術社会学」という言葉を聞かないことでした。例えば,「科学社会学」の「科学」より「技術」の方が社会との関係は広く,深い感じがするので,「技術社会学」の方が重要だと思いますが如何でしょうか。

オプト技術,自動車技術なども,情報技術と同様に社会と広く,深い関係にあると思います。そこで,社会との関連の中でこれらの技術を捉えた「技術社会学」があっても良いのではないかと思っていました。社会との関係で各種の技術やその関係者を捉える分野です。

「技術社会学」を検索しますと,「科学技術社会学」的な言葉がヒットします。つまり技術自体ではなく,科学技術として捉えられた技術についての社会学が検索されます。結局技術は,「科学技術」として,科学と一体的に捉えられるようです。

この続きをお読みになりたい方は
読者の方はログインしてください。読者でない方はこちらのフォームから登録を行ってください。

ログインフォーム
 ログイン状態を保持する  

    新規読者登録フォーム

    関連記事

    • ゴーストの話です

      (置きっぱ) 何年か前,友人の見舞いに行った時でした。病室へ看護婦が駆け込んできて「これ置きっぱになっていました」と,私がリハビリ室に置きっ放しにした小物入れを届けてくれました。その時初めて聞いた「なし」抜き表現でした。 […]

      2021.09.01
    • 心配量一定の法則

      心配量一定の法則

      (産業黎明期の人材) 産業調査に関係する者としては,どのような産業でも新たに成長が始まるような時期を経験できることは貴重です。新しい技術,製品が続々と登場し,新たな成長企業も登場し,とにかく賑やかです。 このような時期に […]

      2021.08.17
    • 分かり易いのが良い予測です

      分かり易いのが良い予測です

      (若手研究者のご苦労) 大学の若手研究者には,強い起業意欲を感じさせる方がいらっしゃいます。そのような方々から事業構想をお伺いさせていただく機会が増えました。関連する市場予測についてもお聞きすることがあります。 もちろん […]

      2021.07.30
    • 色々なコミットメント

      (コメントとコミットメント) 「一言でもコメント,小さくてもコミットメント」という標語を教わったことがあります。語呂が良かったためか今でも覚えています。二つの言葉は十分に日本語化していますので,「論評」や「約束」よりはカ […]

      2021.07.15
    • 司会業・仲裁業・発掘業

      (いろいろな司会) 仕事柄よく司会を担当しました。座談会の司会,講演会や勉強会の司会もありました。個人的には結婚式の司会もやりました。最も多かったのは,コンサルテーションのワーキンググループ作業での司会でした。 この場合 […]

      2021.06.30
    • モノゴトの多重利用

      (モノの再利用) 中古品市場が拡大しています。一つの製品がいろいろな人に利用されます。モノの再利用です。中古市場は昔からありましたが,最近の急拡大を支えている最も重要な要因は,ここでも情報技術の進歩です。 関連するサイト […]

      2021.06.15
    • 経営指標への期待

      (コンサル商売のタネ) 市場調査稼業が成立するのは,市場が変化するからです。新しいデータ収集のニーズが自動的に生じ,調査稼業も継続できることになります。経営戦略コンサルティングの場合にも調査稼業と同様に,稼業を支える色々 […]

      2021.05.27
    • 予測稼業も揮発する

      予測稼業も揮発する

      (予測稼業) 予測受託という業務があります。イベントの入場者数予測から株価の予測までいろいろあります。予測結果が自動的に陳腐化するなら,同じ予測作業を繰り返し商売にできるという旨味もある業務です。 もちろん,予測結果が長 […]

      2021.05.17
    • オプトエレクトロニクスの新景観

      オプトエレクトロニクスの新景観

      (キャッチアップの移り変わり) 昔々,「欧米先進国をキャッチアップしなければならない」といわれ,過去には「キャッチアップの時代は終わった」といわれ,そして,「キャッチアップされないようにしなければならない」となって,その […]

      2021.04.30
    • オプトキャリア