開催まであとわずかとなった光技術総合展示会「OPIE’25」では,会期前特別企画として,OPIE出展社のうち3社が出展製品の紹介を行なう無料ウェビナーを,4月9日(水)15時~開催する(申込ページ)。
ドイツのミュンヘンに本社を置くMenlo Systems GmbHの100%出資の日本法人であるメンローシステムズは,ノーベル物理学賞を受賞した光周波数コム技術をもとにした高精度計測機器の日本国内の顧客への販売とサポートを目的に2021年に設立された。
同社は量子コンピューターや量子物理学実験など,厳しい条件で使われる超高安定レーザーや,光周波数コム,テラヘルツシステムといった最先端の研究開発に不可欠な光源を扱っている。今回同社は「レーザーが切り拓く新たな用途 -メンローシステムズが提供するソリューション-」と題し,レーザー製品とその応用例について紹介する。
一方,最新の数値解析手法に基づいた汎用シミュレーションソフトウェア「COMSOL Multiphysics」を扱うCOMSOLは「COMSOL Multiphysicsの基礎」と題した講演を行なう。
このソフトウェアは,完全連成マルチフィジックスおよびシングルフィジックスモデリング機能を提供するシミュレーションプラットフォーム。モデルビルダーには,形状,材料特性,具体的な現象を記述するフィジックスの定義から正確な結果を出すためのモデルの解法や後処理まで,モデリングワークフローのすべてのステップが備わっており,あらゆる工学分野をひとつのソフトウェア環境で再現できるという。
モデルを構築したら,アプリケーションビルダーを使って,シミュレーションソフトウェアの専門家ではない共同研究者や顧客に向けて,専用のユーザーインターフェースを備えたシミュレーションアプリに変換できるなど,使い勝手にも配慮した製品となっている。
オプトピアは「超短パルスレーザによるハイブリットガラス加工技術- SLE(Selective Laser Etching)法による究極のTGV形成とガラスの高品質・高速加工技術-」について解説する。これは複雑な形状の3Dガラス部品をマイクロメートルの精度で製造できるレーザー加工技術で,超短パルスレーザーによりガラスに改質層を形成し,化学エッチングによりガラスに微細加工する。
レーザー改質部のみ1000倍以上のエッチング速度で高品質加工ができ,エッチングされたパターンの精度と微細度が非常に高いため,電子機器や精密部品の製造によく使用される。レーザービームを高度に絞ることから,非常に小さく複雑なデザインをエッチングするのに適している。
レーザによる直接加工に比べ,加工速度が格段に速く,マイクロクラックやチッピングの無い極めて高品質で高精度な加工が可能。貫通,止穴,自由形状,テーパ制御が可能だとしている。
OPIEではこうしたニッチながらも非常に高度な技術が集まる。今回のウェビナーで事前に情報を仕入れておき,自分の研究や開発にどう利用できるか具体的にシミュレーションしておくことで,実際に会場において担当者と高度な議論が可能になるだろう。