リコーは,ペロブスカイト太陽電池を搭載した庭園灯の実証事業が,東京都の「令和6年度 次世代型ソーラーセル社会実装推進事業」に採択されたと発表した(ニュースリリース)。
同社は,有機感光体の技術を応用し,低照度の室内光でも発電する固体型色素増感太陽電池「RICOH EH DSSCシリーズ」を2020年に世界で初めて販売した。また,この研究開発で培った技術を用いて,ペロブスカイト太陽電池の開発を進めているという。
今回採択された事業では,照度の低いエリアや垂直設置でも発電効率が高いという特徴を持つペロブスカイト太陽電池を搭載した庭園灯を,都内に30本程度設置する予定。屋外設置の庭園灯の電源としてペロブスカイト太陽電池の発電量や耐久性を検証するとしている。
さらに,インクジェット技術で作製したペロブスカイト太陽電池もこの実証事業内で検証を予定している。この技術により高生産性・低コストの実現が可能になると考えているという。
同社は,今回の実証事業を通じて,ペロブスカイト太陽電池の早期事業化を目指すとしている。