ニコン,金属3Dプリンター向け粉体供給機を発売

ニコンは,金属アディティブマニュファクチャリング装置(金属3Dプリンター)「Lasermeister 102A」に金属粉体を供給するオプションユニット・粉体供給機「Additional Powder Feeder(APF)」を発売すると発表した(ニュースリリース)。受注開始時期は2024年末予定。

航空宇宙,防衛,エネルギーなどの分野において,高温といった過酷な条件下でも,部品の耐久性や耐食性など安定した性能の確保が重要となっている。既存の金属材料だけでは部品の要求性能を満たさないケースがあるため,既に一部の大学や企業の研究機関などにおいて,複数の金属を組み合わせた特殊な合金の開発が進んでいるという。

このようなニーズに対し,同社は少量からの合金開発を可能とするAPFを開発した。この製品は,DED(Direct Energy Deposition)方式でコンパクトな筐体の「LM102A」向けのオプションユニットで,少量の金属粉体から合金開発を実現したという。大学の研究室や企業のラボでも設置することが可能だとしている。

また,ユーザーのニーズに応じAPFを2台~4台まで変更可能で,最大4種の異なる金属粉体を供給可能だとしている。想定されるアプリケーションは,合金開発,機能性材料開発,傾斜機能性材料開発だという。

■主な仕様は以下の通り。

サイズ(WxDxH)2442mmx750mmx1750mm
重量559.5 kg
最大粉体積載量5 kg~20kg

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